令和へ改元されたときの納付書の書き方について

2019年5月1日より、新元号「令和」になることが発表されましたね。

税金関係の書類はほとんどが和暦で表記されているので、こういう改元の時に、「平成」なのか、「令和」なのか、書き方について色々と迷ってしまうことが多いかと思います。(全部西暦表記にすればいいのにと思っているのは私だけではないはず・・・)

今回は「平成」表記となっている納付書がお手元にたくさんあるという方もいらっしゃると思いますので、その改元に伴う納付書の記載の仕方について書いていきたいと思います。

ちなみに、報酬にかかる納付書の具体的な書き方については、こちらで解説していますので、ご覧いただければ↓↓

源泉税の計算方法・納期・仕訳・納付書の書き方について~報酬の支払側・受取側の観点から~

 

 

平成表記の納付書は令和でも使える?

「平成」表記となっている、古い納付書は「令和」になっても使用できるのか、という事ですが、使えます!

ですので、わざわざ「令和」となっている納付書を用意する必要はありません。

ちなみに、「令和」の納付書は2019年10月以後、各税務署で用意される模様です。

令和になった時の具体的な納付書の記載方法

毎月納付の源泉税納付書の記載例

具体例その1
平成31年4月20日に支払った給与を、令和元年5月10 日に納付するケース

①「年度分」(左上の赤枠です)
→「令和」元年5月に納付していますが、平成の「31」を書きます。

②「支払年月日」(「年度分」の下の赤枠)
→「平成」31年4月20日に給与を支払っているので、「平成31年04月20日」を書きます。

③「納期等の区分」(右側赤枠です)
→「平成」31年4月分の給与に係る源泉税なので、「平成31年04月」を書きます。

 

具体例その2
令和元年5月20日に支払った給与を、令和元年6月10 日に納付するケース

①「年度分」(左上の赤枠です)
→「令和」元年6月に納付していますが、平成の「31」を書きます。

②「支払年月日」(「年度分」の下の赤枠)
→「令和」元年5月20日に給与を支払っているので、「令和01年05月20日」を書きます。

③「納期等の区分」(右側赤枠です)
→「令和」元年5月分の給与に係る源泉税なので、「令和01年05月」を書きます。

 

具体例その3
令和2年2月20日に支払った給与を、令和2年3月10 日に納付するケース

①「年度分」(左上の赤枠です)
→「令和」元年3月に納付していますが、平成の「31」を書きます。

②「支払年月日」(「年度分」の下の赤枠)
→「令和」2年2月20日に給与を支払っているので、「令和02年02月20日」を書きます。

③「納期等の区分」(右側赤枠です)
→「令和」2年2月分の給与に係る源泉税なので、「令和02年02月」を書きます。

注意
納付書に記載されている「平成」を二重線で消して「令和」に書き直す必要はありません。

 

以上が原則的な毎月納付の納付書の記載例ですが、国税庁が発表しているリーフレットによると、令和「01」を、平成「31」で記載してもOKということです。
なので、上記の原則的な記載例だと、令和「01」と平成「31」が混在して分かりにくいので、個人的には

  • 令和01年は使用しないで、平成31年に統一。
  • 令和02年からは令和「02」を使用。

した方が分かりやすくなると思います。

具体例でいうと、

具体例その2(これでもOK)
令和元年5月20日に支払った給与を、令和元年6月10 日に納付するケース

 

半年納付の源泉税納付書の記載例

具体例その1
半年に1度源泉税を納付する事業者(納期の特例を受けている)で、平成31年1月~令和元年6月までに支払った給与を、令和元年7月10 日に納付するケース

①「年度分」(左上の赤枠です)
→「令和」元年7月に納付していますが、平成の「31」を書きます。

②「支払年月日」(「年度分」の下の赤枠)
→「平成」31年1月~「令和」元年6月までに給与を支払っているので、「平成31年01月21日~6月20日」を書きます。

③「納期等の区分」(右側赤枠です)
→「平成」31年1月分~「令和」元年6月の給与に係る源泉税なので、「31年01月~01年6月」を書きます。

 

具体例その2
半年に1度源泉税を納付する事業者(納期の特例を受けている)で、令和元年7月~令和元年12月までに支払った給与を、令和2年1月20 日に納付するケース

①「年度分」(左上の赤枠です)
→「令和」2年1月に納付していますが、平成の「31」を書きます。

②「支払年月日」(「年度分」の下の赤枠)
→「令和」元年7月~「令和」元年12月までに給与を支払っているので、「令和01年07月21日~12月20日」を書きます。

③「納期等の区分」(右側赤枠です)
→「令和」元年7月分~「令和」元年12月の給与に係る源泉税なので、「01年07月~01年12月」を書きます。

 

以上が原則的な半年ごと納付の納付書の記載例ですが、これも「令和01年」と「平成31年」が混在して分かりにくいので、毎月納付の納付書のように「平成31年」に統一してもよいでしょう。

 

具体例その1(これでもOK)
半年に1度源泉税を納付する事業者(納期の特例を受けている)で、平成31年1月~令和元年6月までに支払った給与を、令和元年7月10 日に納付するケース

 

具体例その2(これでもOK)
半年に1度源泉税を納付する事業者(納期の特例を受けている)で、令和元年7月~令和元年12月までに支払った給与を、令和2年1月20 日に納付するケース

まとめ

元号変更に伴う、納付書の記載例について解説しました。

源泉税だけでなく、他の納付書についても考え方は同じなので、同様に処理していただければと思います。

 

【編集後記】

新しい保育園も3週間目。そろそろ慣れてきたかなぁと思っているのですが、朝だけは「やだー」と泣いてしまいます…
帰るときには楽しそうに遊んでいるんですけどね。

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ABOUTこの記事をかいた人

小幡剛史(おばたたけし) 1984年5月15日生 2018年12月に独立した30代のさいたま市浦和区の税理士です。 クラウド会計を活用して経理効率化が得意です。 二児の父です。 週末はスーパーに開店前から並んで、賞味期限ギリギリ激安おつとめ品をゲット!することが最近のマイブームです。 趣味はバイク(ゼファー750RS)・写真(NikonD610)・家庭園芸・DIY・レザークラフト・山登りです。